毎日の洗濯がちょっと楽しくなる。ドラム式洗濯機の雑学

ドラム式洗濯機をお使いでしょうか?
「縦型よりもオシャレ」「乾燥まで一気にできてラク」といったイメージが強いドラム式ですが、
実はその中には、ちょっと人に話したくなるような“雑学”がたくさん詰まっています。
「へぇ、そうなんだ」と思ってもらえる雑学だけをぎゅっと集めました。
難しい専門用語はできるだけ使わず、
家事や育児の合間にさらっと読めるような内容になっています。
コーヒーでも飲みながら、ゆるっと読み進めてみてくださいね。
1. ドラム式洗濯機は“たたき洗い”の家電です
まずは、ドラム式洗濯機が「どうやって汚れを落としているのか」というお話から。
縦型の洗濯機は、水をたっぷり使ってかき回すイメージですが、
ドラム式は衣類を持ち上げて「ポンッ」と落とすことで汚れを落としています。
ドラムの中が水平ではなく、少し傾いているのを見たことはありませんか?
あの傾きのおかげで、ドラムが回るたびに衣類が上の方へ持ち上げられ、
あるところでストンと落ちていきます。
そのときにかかる衝撃が「たたき洗い」の正体です。
人が洗面器の中で服を押し付けたり、もみ洗いしたりするのに近くて、
生地どうしが強くこすれにくいため、衣類へのダメージが少ないと言われています。
「お気に入りのワンピースやブラウスはドラム式で洗いたい」という声が多いのも、このためなんですね。

2. ドラム式は“ヨーロッパ生まれ”の洗濯スタイル
縦型洗濯機は、日本やアジアで発展してきたスタイルですが、
ドラム式洗濯機はもともとヨーロッパで主流の洗い方です。
実はヨーロッパの水は日本と違って「硬水」が多く、
石けんや洗剤が泡立ちにくい性質があります。
そのため、日本のように水をたっぷり使ってジャブジャブ洗うというやり方は向いていませんでした。
そこで生まれたのが、
少ない水+たたき洗いで汚れを落とすドラム式のスタイル。
水を節約しながら、きちんと洗えるように工夫されているんですね。
日本でドラム式が普及し始めたのは2000年頃からと言われており、
実はまだまだ歴史の浅い「新しい家電」でもあります。

3. まるい窓がかわいいのには、きちんと理由があります
ドラム式洗濯機といえば、前面のまるい窓が印象的ですよね。
どこか海外の洗濯室のような雰囲気があって、インテリアとしても人気です。
でも実は、この大きな丸い窓、デザインだけが理由ではありません。
高速でドラムが回るとき、ドア部分にはかなり強い力がかかります。
四角い窓だと角に力が集中しやすく、割れたり歪んだりしやすくなるため、
力が均等に分散される“丸い形”が採用されているのです。
丸は見た目がやわらかく、インテリアにもなじみやすいので、
安全性とデザイン性の両方をかなえる形として、今のスタイルになっています。
4. ドラム式はなぜ“節水・省エネ”と言われるのか
「ドラム式は水道代が安くなる」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
その理由は、とてもシンプル。
縦型に比べて、使う水の量が圧倒的に少ないからです。
ドラム式は、たくさんの水に衣類を浮かべるのではなく、
少ない水でドラムを回しながらたたき洗いする仕組み。
必要最低限の水で洗えるため、自然と節水につながります。
また、洗濯時間や動き方も効率よく設計されているため、
電気代も抑えられることが多いです。
乾燥機能をたっぷり使うと電気はそれなりに使いますが、
「夜のうちに洗濯〜乾燥まで終わらせて朝は畳むだけ」というスタイルは、
時間の節約という意味では何にも代えがたいメリットですよね。
5. ふんわり乾くのは“温風のあて方”が違うから
ドラム式洗濯機の魅力のひとつが乾燥機能。
「タオルがふわふわに仕上がる」「天気に左右されないから助かる」という声も多いです。
その秘密は、温風のあて方にあります。
ドラムの中で衣類をふんわりと回転させながら、まんべんなく温風を送ることで、
一箇所だけが熱くなりすぎるのを防ぎつつ、全体の水分を飛ばしてくれます。
イメージとしては、
「大きなドライヤーの中で、洋服がくるくる踊っている」ような感じ。
この動きのおかげで、タオルがゴワゴワになりにくく、
肌ざわりの良い仕上がりになるのです。

6. ドラム式が静かになってきたのは“モーターの進化”のおかげ
ひと昔前のドラム式洗濯機は、
「ゴウンゴウン」という音が気になるというイメージもありましたが、
最近のモデルはとても静かになってきました。
その理由のひとつが、モーターの進化です。
従来よりも振動が少ないインバーターモーターや、直接ドラムを回す方式など、
さまざまな工夫によって音と揺れが抑えられています。
夜のうちに洗濯したい共働き家庭や、
赤ちゃんが寝ている間に洗濯を回したいママにとって、
「静かさ」も大事なポイントですよね。
7. 日本でドラム式が広まり始めたのは2000年ごろ
今でこそ家電量販店に行けば当たり前のように並んでいるドラム式洗濯機。
ですが、日本で一般家庭に普及し始めたのは2000年ごろからと言われています。
当時は「高級家電」のイメージが強く、
・乾燥まで全部自動でできる
・海外ドラマみたいな見た目でかっこいい
といった理由から、憧れの存在でした。
それが今では、
共働き家庭・子育て世代・時間を大切にしたい人の強い味方として、
“日常の家電”としてずいぶん身近な存在になっています。
8. ドラム式が向いているライフスタイルって?
せっかくなので、雑学ついでに
「どんな人にドラム式が向いているのか」も触れておきます。
たとえば、こんな方にはドラム式がぴったりです。
- 洗濯物を干す時間をできるだけ減らしたい
- 夜のうちに洗濯〜乾燥まで終わらせたい
- 共働きで、朝はバタバタしがち
- 子どもが小さく、着替えがとにかく多い
- 雨の日や花粉の季節でも気にせず洗濯したい
一方で、シーツや毛布など大物を頻繁に洗う方や、
洗濯物を外に干すのが好きな方には、縦型の方が向いている場合もあります。
どちらが「正解」というよりも、
自分のライフスタイルに合うかどうかが大切。
そう考えると、洗濯機選びも少し楽しくなりますよね。
9. 人に話したくなる、ドラム式洗濯機のミニ雑学
最後に、ちょっとした会話のネタにもなる、
ドラム式洗濯機の“プチ雑学”をいくつかご紹介します。
・ドラム式の洗濯時間が長いのは「ゆっくり優しく洗う」から
ドラム式は、衣類を何度も持ち上げて落とすため、
急いで回すと衣類が偏ってしまいます。
あえてゆっくり目に回す設計にして、やさしく効率よく洗っているのです。
・扉が途中で開かないのは安全のため
洗濯や乾燥の途中で扉が開いてしまうと、
水がこぼれるだけでなく、熱い空気が一気に出てきて危険です。
そのため、運転中はロックがかかる仕組みになっています。
・デザイン家電として選ぶ人も増えている
真っ白なドラム式、シルバー調、ブラック系など、
インテリアに合わせて色を選べるモデルも増えてきました。
洗濯機を「隠す家電」から、
「見せる家電」として楽しむ人も増えています。
10. おわりに:知ると、毎日の洗濯がちょっと楽しくなる
今回は、お掃除やメンテナンスの話はひと休みして、
ドラム式洗濯機そのものの雑学をご紹介しました。
毎日当たり前のように使っている家電も、
「どんな仕組みなのか」「どんな歴史があるのか」を知ると、
少しだけ見え方が変わってきます。
「たたき洗いで衣類にやさしく洗ってくれているんだな」
「ヨーロッパ生まれの洗い方なんだな」
「この丸い窓にもちゃんと理由があるんだな」
そんな小さな気づきが、毎日の家事をちょっとだけ楽しくしてくれるかもしれません。
